2006年7月19日(水)しんぶん赤旗九州・沖縄面

水曜随想

「カード」「IT」に思う

田村貴昭


 今月は九州各県党の政府交渉で、毎週上京。

 東京に限らず、数多くの交通機関やホテルを利用するが、現金の使用は少ない。航空運賃や宿泊費はクレジットカードで決済、バス、電車等はプリペイドカードで支払うからだ。

 ところが精算の段になると、個々の料金が思い出せないのである。モノレールは? 地下鉄はいくらだけっけ?

 財布からお金を出すときには「価格は適正か」と頭の中で比較し記憶に残るが、カードによる自動改札は機械の命じるままに、お金が引き落とされる。金額の電子表示は一瞬で、確認するどころでない。 

 JR東日本のICカード「Suica(スイカ)」は、キオスクで商品も買える。改札の合理化・迅速化がもたらした発明は、必要以上の、あるいは身の丈に合わない消費を拡大させる企業戦略でもあるのか…
 Suicaで買った自販機のジュースを飲みながら、そんなことを考えた。

 先月、わが家(北九州市)の近所で大雨による災害が発生した。朝から鹿児島に向かう車中の私は、現場にかけつけた大石正信市議に、情報の伝達を依頼する。

 大石さんはすぐに写真を電送してくれた。そして、翌日区役所へ提出する申し入れ事項をメールでやりとり。携帯電話とノートパソコン、インターネットがなければ、この仕事は成り立たなかった。

 しかしである――。
 私は日常3台のパソコンを稼働させているが、デジカメの写真や文書などのバックアップなどに、また、メールチェックや各種入力、環境設定やウィルス対策にかなりの労力を費やしている。機械を扱うのには、それ相当の時間を要し、ストレスも抱える。

 カード社会、IT社会は確かに便利である。「早く」「快適に」「スマートに」――企業も行政も煽る。でもよく考えてみれば、そのかけ声に振り回されていないか。夜間に荷物を届けてくれた、宅配便ドライバーの疲れ切った表情を見るたびに、我々の社会は自然の摂理に逆らっているような気がしてならない。 

 情報化の促進で、モノはあふれ、見えないマネーは飛び交うが、生活に心に、ゆとりはもたらされているだろうか。

 猫も杓子も一心不乱に携帯メール・・・後世、「馬鹿な時代があったものさ」と振り返る時があるかもしれない。と、せかせかキーボードをたたきながら想う。

”きゅう九おき沖”豆知識C
焼酎の原料として認められないものは?(2つあります)
(1)ぶどう (2)じゃがいも (3)牛乳 (4) しそ (5)白砂糖

答え→詳しくはブログをご覧ください。

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