しんぶん赤旗九州・沖縄面2007年6月6日(水曜日)
水曜随想
安倍暴走は「弱さ」のしるし
参院議員 仁比聡平
暴力は往々にして「弱さ」のあらわれである。
前代未聞の閣僚の自殺と重大争点に浮上した「消えた年金」「宙に浮いた年金」問題を前に、安倍政権は立ち止まって自省するのでなく、異常な暴走に拍車をかけさらに突き進む道を選んだ。その周章狼狽ぶりは、逆に非常に深刻な政治危機をもたらしている。
そこには、金権と癒着の問題でも、新自由主義で生存権保障を画餅にする問題でも、そして平和主義を投げ捨てアメリカと肩を並べて戦争ができる国づくり・人づくりの問題でも、自民党政治それ自体が国民的基盤を失い、国民的要求との厳しいあつれきにさらされていることが明らかだ。ゆがんだマスコミに「自民か民主か」とあおらせていくら空虚な人気に頼ろうとしても、切実な要求を踏みにじりごまかそうとする政治家の姿を見抜けないほど、日本の民主主義は馬鹿にしたものではない。
国会内の数の力ではなく国民世論の力でこそ政治は動く。
改憲手続法が衆院で強行された四月一三日以降、「やっぱり憲法は大切だ」という巨大な思いと力が急速に強まったと私は思う。そこには暴走する政権への危惧、くらしと平和の強い願いがあふれている。なかでも「最低投票率は設けるべきだが八割」という世論調査の結果は改憲派に大きな衝撃を与えた。改憲のハードルを下げるしくみは一方でつくりながら主権者の承認を得られにくくする制度は設けないというのは「ご都合主義だ」という私の追及に、与党は立ち往生し、自公民は「今後検討する」との付帯決議をせざるを得なくなった。有料CMで改憲派がカネで憲法を買い占める危険性も、与党も否定できないところにまで追い詰めた。
国民投票運動で、「なぜ公務員・教育者だけが運動規制されるというのか」と迫る私の追及のなか、与党もいまの自由を徹底して保障する方向性を認めざるを得なくなった。
ひどい政治の正体を曝露し、運動を強く大きく広げ、世論と要求の先頭に立つ共産党のたしかな力。いまこそ出番である。
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