しんぶん赤旗九州・沖縄面2008年3月5日(水曜日)

水曜随想

あけてびっくり特定財源

参院議員 仁比聡平


 福岡県だけで道路予算は毎年一千億円を超すそうである。

 日本全体で毎年二二〇〇億円を削る「構造改革」が、医療・福祉とくらしをどれだけ脅かしているかを思えば異様なほどの巨額ではないか。

 しかも一千億円のうち実収から払うのは五八七億円(来年度予算案)で、驚くべきことにその九割は借金返済に回されるという。だから実際の道路工事は、国が直轄でやる道路も(国直轄事業)、県が国の補助金を受けてやる道路も(国庫補助事業)、もちろん県が単独でやる道路も(県単独事業)、九割方が新たな借金とヒモ付きの国費でまかなわれる。

 こんなことを続けてきたから雪だるま式の借金で「サラ金地獄」になっている、という現実を、麻生知事や福田総理はどうしようと思っているのか一度聞いてみたいと思いませんか?

 そこにはふれずに「暫定税率が廃止されれば道路事業が全くできなくなる」(麻生知事)という宣伝には裏がある。

 別の県のことだが、ある町長さんは「年度末になると国、県から『この事業をとれ』とすごい圧力がくる。『次から予算をつけんぞ』と事実上脅されるから、それが地元負担と借金をふやすのはわかっていても抵抗できない」という。だから本当に身近な生活道路の舗装やガードレールすらままならなくなってしまう。

 「道路特定財源」というと何か特別に精巧にできた仕掛けであるかのように、多くの人々が惑わされてきたのではなかろうか。だが肝心の道路整備計画のなかみがどれほど杜撰か。

 二月一日の私の質問からはじまった共産党の論戦で、「道路中期計画」がなぜ五九兆円なのか算出根拠も示せず、事業量と総額ありきで道路だけはつくりつづけ、一万四千キロの高速道路、第二関門橋や豊予海峡道路など大型道路がその大半を占めることがはっきりした。

 さらには天下り団体のお手盛り調査だの、マッサージチェアやカラオケセットを買っただの。あけてびっくりとはこのことではないか。にもかかわらず強行採決した与党の責任は重い。

 舞台はいよいよ参議院だ。利権を断ち、福祉にも教育にも使える一般財源へ。気合い十分、論戦に臨む。

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