しんぶん赤旗九州・沖縄面2008年4月2日(水曜日)

水曜随想

二本も関門橋はいらない

参院議員 仁比聡平


 4月に入ってなお国会は激動が続く。

 「道路中期計画」五十九兆円の中心は、自民党も一度は見直すと言った一万四千キロの高速道路建設である。その先に東京湾口や関門海峡、豊予、島原天草長島など六本の長大橋を架ける「海峡横断プロジェクト」が候補路線とされていることを、穀田議員が明らかにした。

 さらに笠井議員はその調査費に六八億円もの巨額が使われ、その四割方は天下り官僚とゼネコン業界がつくる財団が随意契約で受注していたことを暴露した。

 ところが冬柴大臣は、財団は解散し調査は止めるといいながら、計画そのものは「夢」だという。年度末までに閣議決定するという「国土形成計画」に「どう書くかは慎重に検討させて欲しい」という。おかしいではないか。

 関門海峡にはもう立派な橋があって渋滞もない。なのにもう一本橋をかけるというのか。かねてから福岡・山口両県、北九州・下関両市で焦点になってきた大問題である。

 私は政府に、この調査費の使途と報告書全ての提出を一ヶ月近く求め続けてきたが、とうとう提出させた調査資料を読んで驚き、怒りにふるえた。

 第二関門橋計画は、国民・市民が全く知らないところで、とっくの昔にルートの検討は終わり橋脚をどこに据えるかも決まり、詳細な予備設計がなされて何枚もの図面が書かれていた。用地買収費まで詳細に積算され、あとはGOサインを待つだけにお膳立てが済んでいたのだ。こんなリアルな「夢」はない。

 しかも北九州市に莫大な借金を負わせ、関門トンネルの通行料金を値上げする検討までやっていたのである。私の質問はTVでも特集が組まれ、問い合わせが殺到している。北九州市役所には「激震が走った」(石田市議団長)そうである。特定財源の「聖域」に隠れ、利権まがいの大型開発をすすめる。こんな計画はきっぱり撤回・中止させようではないか。

 両県議員団の交渉で担当者は「国土形成計画の閣議決定は見通しが立たない」と明らかにした。参議院の与野党逆転という新しい条件を本当の力にできるかどうか。それは私たちの運動にかかっている。「福祉にも教育にも使える一般財源にし暫定税率は廃止せよ」の声をさらに大きくひろげよう。

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