しんぶん赤旗九州・沖縄面2008年5月21日(水曜日)

水曜随想

レッド・パージを問う

参院議員 仁比聡平


 いま若者たちのあいだで、戦前の弾圧に屈せず労働者と農民のたたかいを鼓舞しつづけた、日本共産党員作家・小林多喜二の『蟹工船』がベストセラーだ。

 『週刊朝日』の特集「日本共産党宣言―志位和夫委員長、資本主義を叱(しか)る」で、編集部は「今や国際的な投機マネーに引きずられた『超資本主義という妖怪』が世界を脅かしている。共産主義者の目に今の社会がどう映るのか」と書いた。

 貧困と格差、ルールなき資本主義の暴走、地球規模の環境破壊と食糧危機など、資本主義の限界が露呈するなか、志位委員長や不破前議長の「サンデープロジェクト」出演が大いに評判だ。

 これまでの自民党政治に代わる新しい政治を求める多くの若者たちにとって、日本の社会に生まれ不屈にたたかい抜いてきた日本共産党の姿そのものが「かっこいい」のではないか。四十四歳になった私も、中学生のころ多喜二を読んで抑えきれない興奮を感じたことを思い出す。

 きのう議長公邸で、レッド・パージ犠牲者の名誉回復を求めて、レッド・パージ反対全国連絡センターの諸先輩方と江田五月参院議長の面談が実現した。

 軍国主義の除去と民主主義の確立を求めたポツダム宣言と憲法成立にもかかわらず、一九四九年から五〇年にかけてマッカーサー連合国最高司令官はそれをゆがめ、日本をアジアにおける反共の砦(とりで)にするという政治的弾圧の目的で共産党員や労働組合活動家のレッド・パージを強行した。世界各国で、思想信条を理由に基本的人権と生活の土台を脅かした同様の誤りが正されてきたなかで、本来の最高法規である日本国憲法に従った名誉回復がなされるべきは当然ではないか。それはこの国の民主的転換の大きな力になるに違いない。

 「九十三歳になりました」と参加された先輩もおられた。不法な攻撃に屈せず、先輩方は民医連や民商、共産党の常任役員をはじめ、さまざまな分野で頑張りぬいて今日を迎えておられる。その生きざまそのものが若者たちへの大きな激励である。

 みなさんも、身近な先輩のお話、直接聞いてみられてはいかが?

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